2017年2月4日土曜日

ルーブルに思う、なんだかパリの様子が変わっていると感じるのです。

今日のパリ2月4日
中国人ガイドによる写真

昨日の朝10時前。
ルーブル美術館ショッピングセンターCaroussel du Louvre入り口付近で
ナイフを持った男が暴れ、警備していた軍人が発砲する事件がありました。
(少なくとも2本の刃物をリュックに持っていて、爆発物はもっていなかったようです)
エジプト国籍の犯人は腹部を負傷し、軍人は頭部に3針縫う怪我。
「Allah Akbar神は偉大なり」と叫んでいたということで、
フランスメディアは早い段階でテロの可能性を伝えていました。
Le Parisien

ルーブルを通るメトロの1番線と7番線はしばらく止まり、道路は封鎖、
美術館内には約1000人の観光客が足止めされたそうです。
さらに、11時にはメトロ1番線「Louvre-Rivoli.駅」で私服警官が2人目の男を逮捕。

ちなみに、フランス内務省のテロアプリSAIPは今回の事件では無反応
はっきりテロだと確定されないと、アラートが鳴らないのでしょうか?!

トランプ大統領は、事件を受けて揚げ足をとるようなTweet。
フランスの複数のメディアがこのTweetを取り上げていました。

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パリウェブマガジン アンチエイジングの資格
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さて、こちらは昨年ニューヨークに行った時の写真。
(恐らく)トランプタワーらしきものがちらっと写り込んでいます。
ニューヨーク トランプ
当時はまさかこんなことになるとは誰もが思いませんでしたので、
観光客はトランプタワーには見向きもせず、隣のTffanyへ流れ込んでいました。
ニューヨーク ティファニー

トランプ大統領の政策の中でも最も注目されているのは移民政策
世界を搔きまわしていますね。
パリでは先日AIR FRANCEがトランプ大統領の米国入国禁止措置を受けて
禁止国に当たる国籍の人々の渡航をブロックしたりしています。

日本にいた時は「移民」という言葉はとっても遠いものでした。
しかし、パリに住んでいると、とても身近に感じる言葉です。
なぜなら、フランス・パリにいれば
私たち日本人がまさに「移民」に当たるからです。

フランスにはOFII移民局という公的機関があります。
日本から長期滞在ビザを取ってパリに来た場合、まず先に行って
健康診断を済まさなければならないのがここ。
さらに外国人と結婚して家族になる場合の手続きなどもこちらを通ります。


先日、知り合いからOFIIの手続きに付き添いしてほしいということで行って来ました。
8時30分オープンでしたが、早めに着くように向かいました。
到着すると、
思いっきり写真が撮れずで、すぐ前のお兄さんしか映っておりませんが、
私たちの前に10人ほど、後ろに20人ほどがすでに並んでいました。
パリ郊外の小さな地域でこの人数。
以前パリのBastilleにあるOFIIの隣に住んでいましたが、
行列の長さはこんなもんじゃありませんでした。

先週より気温が暖かいとは言え、一桁の気温で外で長時間待つのは辛い!

ようやく開館の8時30分。
定刻を少し過ぎたころ、やっと待ちに待った扉が開いて
とりあえず先に予約がある人が呼ばれます。

ーパスポートを見せてください、
ーバックを開けて荷物を見せてください、
と一人一人チェックを受けて中に入って行きます。

その度にパタンと閉められる扉。
あ、、、なんだかもうフランスには残れないと錯覚に陥る扉の閉め方。

扉が開いて呼ばれるのは予約がある人ばかり。
予約なしチームは見向きもされず、まったく呼ばれる気配がありません。

随分時間が経ち、予約チームが入って行くのを15人は見送った予約なしチーム。
次に扉が開いたら、とあるおじさんが

移民おじさん「まだなんですか!!」

職員「もうすぐです!」

移民おじさん「こんな寒い中待っているんだから、
あんたも私たちと同じように
寒さを味わうべきじゃないか!」

係員「だから、こうやって僕も同じように
外に出て来てるじゃないですか」

す、すごい会話の内容ですね!
“あんたも寒さを味わえって、、、”
それに間髪入れず答える職員も、職員。対応に慣れてる!
恐らく毎日こんなイライラとしている人を相手にしているのでしょう。
大変な仕事です。


2016年のデータですとフランスへ移民申請している人数は約10万人
(2015年は約8万人。この数字ですでに23.6%の増加だったので2016年はそれ以上)。
※最新のグラフデータが見つけられなかったので、ちょっとわかりにくいですが文章のみです。
こういうデータをさがすとき、フランスは最新版が出るのが本当に遅い!
La Croix

そして変化しているのは人数だけでないようです。
移民申請している国籍は、コンゴと中国が上位を占めていましたが、
昨年はスーダンシリアが上位に上昇。
2014年に31位だったアフガニスタンは10位に。

移民申請の約10万人の大多数が降り立つのが首都パリとその近郊。
パリはこれまで18区に900の移民用の施設を開放してきましたが、

Le monde.fr

移民の数に対応しきれないのが現状です。
RT FRANCE (Stalingrad駅付近)


こちらは高級ブティックが立ち並ぶモンテーニュ通り。
以前はこの通りには路上で生活する人はいませんでした。
しかし、最近になり初めてこの通りでも見かけるようになったんです。
モンテーニュ通り

モンテーニュ通り

ちなみにすぐ隣はセレブカフェのL’AVENUE
モンテーニュ通り
DiorやCHANELの紙袋を持った人々が
小さな子供のいる4人家族の前を続々と通り過ぎていきます。

続いてこちらは主要路線が多く乗り入れる“パリの新宿”メトロ1番線Châtelet 駅
先日アウトレットLa Vallée Villageへ行った時はこの駅で
メトロから郊外電車RER A線に乗り換えて行ったのですが、
久しぶりに行って大変驚きました!
パリ 移民

パリ 移民
「シリアから来ました」
と段ボールに書いて助けを求める家族がそこら中に点々といるのです!
しかも子供はまだ小学生にもならないんじゃないかという
小さな子供も少なくありません。
家族の数は依然に比べて、明らかに急増しています!
とても驚いています。

ニュースでは毎日のようにトランプの「メキシコの壁」や「シリア情勢」、
「移民問題」が取り上げられていますが、
こういった現状を目の当たりにすると、
ニュースで“流れる”話しではなくて、
しっかり一人一人が考えなくてはならない問題のようです。

※2月4日土曜日はルーブルは開館する予定です。

日本のサロンデゥショコラがエラいことになっているようですね!
週末はさらに長蛇の列でしょうか。みなさんよい週末を。
Bon Weekend
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